国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)がエジプトのシャルム・エル・シェイクで開催されます。期間は13日(2022/11/6~11/18)の予定です。
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  • ✎IRIEP事務局
  • 2022/10/28

COP27は、国連気候変動枠組条約の採択(1992年5月)から30周年の開催となります。エジプト会議で掲げる目標とビジョンは緩和(mitigation)、適応(Adaptation)、資金(finance)、協同作業(collaboration)です。

緩和(mitigation)
地球温暖化を2度未満に抑えるために団結し、1.5 度の目標を維持するために懸命に取り組まなければならない。

適応(Adaptation)
適応に関する世界目標はCOP26の重要な成果の1 つである。COP27が決定的に必要な進展を遂げることを確実にし、回復力の強化に向けた進捗状況を把握して評価し、最も脆弱なコミュニティを支援するためにはすべての当事者に必要な政治的意思を示すよう促す必要がある。

資金(finance)
気候変動資金の妥当性と予測可能性の重要性は、パリ協定の目標を達成するための鍵である。これを達成するには、資金フローの透明性を高め、特にアフリカ、LDCs(後発開発途上国)、SIDS(小島嶼開発途上国)などの開発途上国のニーズを満たすためのアクセスを促進する必要がある。
年間 1,000 億米ドルの拠出が進展することで、先進国と発展途上国の間でより多くの信頼が築かれ、実際の約束が果たされていることが示される。

協同作業(collaboration)
政府、民間部門、市民社会が連携して、地球との関わり方を変革する必要がある。私たちは、気候変動の悪影響を軽減するのに役立つ新しいソリューションとイノベーションを導入しなければならない。また、開発途上国での実施に向けて、他のすべての気候に優しいソリューションを複製し、急速に拡大する必要がある。

※「SHARM EL-SHEIKH EGYPT 2022」Webサイトからの抜粋で仮訳

「パリ協定」は、あらたな気候変動問題に関する国際的な枠組みとして、2015年にフランスパリ市で開催されたCOP21で採択されました。それまでの「京都議定書」が先進国を対象としていたのに対して「パリ協定」は、開発途上国を含むすべての参加国が対象です。エジプトで開催されるCOP27で何が合意されるのか。先進国と開発途上国の議論に注目です。

❖国連気候変動枠組条約事務局は、193ヵ国・地域の目標を達成した場合でも、21世紀末にまでに約2.5℃上昇する恐れがあるとの報告書を公表しました。